親権を行う父または母と、その子との間で利益か相反する行為については、親権を行う者はその子のために特別代理人の選任を家庭裁判所に申し立てなければなりません。つまりこのケースでは妻が、選任された特別代理人(伯父、伯母など身内の人になってもらう例が多い)との間で遺産分割を行うことになります。もし妻が特別代理人を選任しないで親権者として子を代理して一人で遺産分割を行った場合は、この遺産分割は無効になります。ただし、子が成人した後にその遺産分割を承認すれば、分割のときにさかのぼって効力を生じます。
●特別代理人
未成年者も相続人になれますが、名義変更などの遺産分割手続は法律行為ですから、法定代理人が必要になります。通常は、法定代理人は親がなりますが、相続にあたっては、親と子の利益がぶつかった場合(利益相反行為)、親が子の相続するはずの財産を奪って、親だけに都合のよい遺産分割を行ってしまう可能性かあります。そのため、特別代理人を選任する必要かあるのです。