養子縁組と相続 2022年11月25日 最終更新日時 : 2022年11月25日 suzuran-legal 後継者のいない事業の承継などに 「相続の基本」で、養子は実子とまったく同じ相続権があると述べました。たとえば、夫が妻の父親から「ぜひ家の事業を継いでほしい」と頼まれたとき、妻の父親と養子縁組の手続きをしておけば、妻と同等の相続権を得ることができ、事業をスムースに引き継ぐことができるのです。養子縁組は本来、養子となる子の利益のためにある制度ですが、このように後継者のいない事業の承継などに役立つ場合もあります。また、すでに結婚している者が養子に行くときは、夫婦の一方の同意を得れば一人で養子縁組をすることも可能です。 【事例】養子に出した子がいるが、夫が死んだ場合その子は夫の相続人になれるのか?これも「相続の基本」で述べたとおり、養子は実の親の相続人でもあります。養子縁組によっても実の親との間の親子関係が消えるわけではありません(特別養子の場合は親子関係が消える)。また、養子に出された子にも当然遺留分があります。養子は実の親の相続人にならないのではないかと一般に思われがちなので、相続が開始したときに、養子に出された子の兄弟たちが納得せずにトラブルになってしまう例もあり注意が必要です。 再婚するとき、養子縁組をすれば再婚相手の子も相続権が得られる 子供のいる人が再婚する場合、当人同士が婚姻届を出しても、子供と再婚相手は法律上の親子にはなりません。この場合、子供と再婚相手との間で養子縁組の手続きをしておけば、法律上も親子となり、通常と同じように相続人となります。特に、子供のいる人同士が再婚する場合、それそれが養子縁組を検討することは、それぞれの実子との関係上、将来に問題を残さないための方法の一つと言えます。 参考:司法書士アクセスブック「よくわかる相続」 日本司法書士連合会 お問い合わせご相談はこちらからどうぞ お問い合わせフォームはこちら FacebookXHatenaPocketCopy